【元保育士ママが実際に使った木のおもちゃ10選】2024年クリスマスに絶対後悔しない知育玩具はこれ!
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昨年末、下の子が1才を過ぎたのを機に、上の子が使っていた積み木を数年ぶりに出しました。
はじめは、ただ握ったり舐めたりするだけでしたが、今では、自分でおもちゃ棚から積み木の箱を待ってきて、蓋を開け、高く積み上げは嬉しそうに拍手をし、「そろそろ片付けようか」と声をかけると「んっ!」と返事をして、きれいに元の位置に戻せるようになりました。
「子どもの成長は本当に早い」、「集中している時の口元が上の子にそっくり」などと思いながら、いつもほほえましく見守っています。
ある時、いつものように下の子が積み木の片付けを始めると、上の子が「ちょっと待って、まだ片付けないで!」と寄ってきました。
そしておもむろに「久々に動物園の道を作ろーっと!」と言ったのです。私はこれを聞いて、とても驚いたのと同時に、非常に懐かしい気持ちになりました。
気持ちは5年前にタイムスリップ
この積み木は、現在年長の上の子が1才の誕生日の時に、おばあちゃんに買ってもらったものです。
おしゃべりができるようになる前から、表情やジェスチャーで「積み木やりたい」「まっすぐ並べたい」「おうちの形つくりたい」などの思いを表現し、会話ができるようになる頃には、ミニカー、電車、人形などを一緒に使い、より複雑なごっこ遊びへと発展させながら、3歳過ぎまで長く楽しんでいました。
また、上の子の中では「おばあちゃん=積み木遊び」という思いが強くあったようです。
おばあちゃんは頻繁に遊びに来てくれていたのですが、積み木遊びしかしない日も珍しくありませんでした。
そんな中、おばあちゃんとの積み木遊びの中で誕生したのが、「動物園の道」なのです。
しかし、肝心の動物は全く登場しません。
サファリパークのように車に乗ったまま楽しめるテーマパークの入口といった感じで、ミニカーを1列に並べられる道と門を作る遊びです。
それをなぜ「動物園の道」と呼ぶようになったのかは定かではありませんが、上の子がニヤニヤしながら積み木の箱を持ってくると、おばあちゃんもニヤリとして「動物園の道?」と言い、そのまま2人だけの世界に入っていく、というのがお決まりのパターンで、私は、毎回形が変わる動物園の道作りを見るのが大好きでした。
幼稚園入園後は、興味の対象が、より高度なブロック遊びなどへ移ってしまったので、久しぶりの積み木の作品はどのようなものになるのか、とても楽しみでした。
さすが年長さん!
上の子が久々に作った動物園の道は、4色の積み木が左右対象にバランスよく配置されており、手書きの看板をつけるなどの工夫も見られました。
ミニカーも乗用車を中心に選別され、「この赤い車は右に曲がりたいから、ウインカーを出してここで待っているの」などストーリーまでつけられていました。
自分の世界に浸り創意工夫をしながら楽しむ姿に成長を感じ取ることができ、貴重な時間を過ごせたと思います。
コロナウイルスにもちょっとだけ感謝
すっかり立派な姿になった復刻版・動物園の道を眺めながら、上の子はなぜ急に作る気になったのだろう?と考えていたところ、数日前に、おばあちゃんとビデオ通話をしていたことを思い出しました。
コロナウイルスの影響でもう何カ月も会っておらず、久々に顔を見て話した時、上の子は少し照れながらもとても楽しそうでした。
特に積み木の話題は出ませんでしたが、あとから、おばあちゃんと積み木が頭の中で結びつき、当時の記憶が蘇ったのかなと思います。
おばあちゃんにもこのことを話すと、「まさか覚えているとは思わなかった、嬉しいわ」と喜んでいました。これも会えない期間が長かったからこそと考えると、コロナウイルスによって世の中が混乱している状況も、少し前向きにとらえられる気がします。
また、先日のテレビ通話では、おばあちゃんからランドセルを買ってあげたいと話がありました。
実現するかは分かりませんが、もし一緒に選びに行けたら、きっと孫の成長ぶりに驚くだろうなと、私自身も楽しみにしています。
ライター 凛