【元保育士ママが実際に使った木のおもちゃ10選】2024年クリスマスに絶対後悔しない知育玩具はこれ!
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人間の赤ちゃんは生理的早産と言われています。
本来動物は敵に襲われる危険があるので生まれてすぐに立って歩くことができるのですが、ヒトの赤ちゃんは立って歩けるまでに約1年かかります。
要するに、自分の身体の取扱書を持たずに生まれてくるのです。
自分の身体に腕が2本、足も2本付いていること。世の中には、真ん中があって右と左、前と後ろがあることもまだはっきりとは理解していないのです。それを1年かけてじっくりと自分の身体を研究し、取扱説明書を作っていくのです。
個人差はありますが、生後3~4ヶ月くらいからジーッと自分の手を見つめるようになり『手』というものを認識します。そしてそのまま手をなめてみる。「手をなめてみるとこんな感覚がするのね。」と手と舌と目、耳からも五感全てを使って脳に情報が送られます。
生後5~7ヶ月くらいの寝返りやハイハイができる頃になると、今度は自分の足を持ってなめることもできるようになってきます。すると、「あれ?手をなめたときの感覚とちょっと違うな。これは手とは違うものなんだな。」と新しい情報がまた五感を使って脳に送られていきます。
そうやって0歳の赤ちゃんは、なんでもさわってなめることで、固さや温度、大きさなどの情報を脳に蓄えていくのです。
つまり、0歳の赤ちゃんにとって一番のおもちゃは自分自身の身体なのです。
自分の身体をなめてみたり、髪をひっぱってみたり、わざと頭をぶつけてみて痛さを確認する赤ちゃんもいます。これらの行動は自分の身体をどのように動かせばどんな刺激が起こるのか研究しているんですね。
そして、0歳の赤ちゃんにとって2番目のおもちゃはお母さんの身体です。
生まれて間もないころの赤ちゃんは、お母さんの身体と自分の身体の境界線をまだ知りません。
泣けば抱っこしてもらえて、おっぱいを飲ませてもらえる。お母さんのおっぱいは私のもの。まさに母子一体の感覚なのです。
それが月齢を重ねると次第に赤ちゃんは「おや?私の身体とお母さんの身体は別のものなのかな?」と気づき始めていきます。そのための作業として、お母さんの顔をさわってみたり、つねってみたり、噛んでみたりするのです。すると自分の身体をさわったときとお母さんの身体をさわってみたときの感覚の違いを感じ、次第にお母さんの身体と自分の身体は違うものであることに気づき、後追いや人見知りが始まるのです。
《0歳児へのおもちゃ選びのポイント》
0歳代の赤ちゃんにとって一番のおもちゃは自分の身体。
そして、2番目がお母さんの身体。
とはいえ、いつもいつもお母さんの身体をおもちゃに遊んでもらうわけにはいきませんね。
そのためにも以下のポイントを意識しておもちゃを選んでいただくと良いと思います。
『なるべく人間の身体に近い素材のおもちゃを与える』
要するに、木や布などなるべく人肌に近い触り心地の自然素材でできたおもちゃや、お母さんの声に近い優しい音の鳴るおもちゃなどを渡してあげるといいですね。
五感もとても敏感な時です。
敏感だからこそ強すぎない刺激が良いかもしれません。
目で見て、触れて、なめてみて、脳にマイルドに情報が送られるようなそんなおもちゃ選びを意識してみてはどうでしょうか?
もちろん、まだまだなんでも口に入れる時期です。
なめても安全なもの、誤飲しない大きさのもの、万が一落としても壊れにくいものという点にも気をつけてあげてください。
~まとめのポイント~
・一番のおもちゃは自分の身体
・二番はお母さんの身体
・なるべく人肌や自然に近い素材のおもちゃを意識する