息子が私に‥「ママ、うまれてきてくれてありがとう」

思いがけず家で過ごす時間が長くなった今日この頃。

私も在宅勤務になり、幼稚園に行くはずだった息子も家に‥。

子どもが一緒の在宅ワークは思った以上に大変で、遊ぼう遊ぼうと抱きついてくる息子。

日中はほぼ仕事にならず夜な夜なPCを開く日々で、睡眠がなかなか取れずにストレスも溜まる一方です。

このままでは自分が体調を崩してしまう、生活リズムを考え直さなくてはと思っていた時、息子が突然言いました‥「ママ、うまれてきてくれてありがとね!」

時が止まった瞬間

まさか息子がこんな言葉を言うとは思っていなかったので、一瞬私の時が止まりました。

そんな私を見て、今度は私の顔を覗き込んでもう一度‥ゆっくりはっきりと笑顔で。

しかも「ママ大好き!」と抱きついてくるサービス付き⭐︎

あまりにも突然だったので何が起きたのか分からずにいると、「だって笑ってるママが好きー!」と息子は続けます。

そこで私は気付かされました‥最近全然笑っていないことに。

遊んでいる時も、常に私は何かを考えながら片手間に息子の相手をし、自分に余裕が無いので些細なことで怒ってばかりだったのです。

そういえば、息子が食事中に誤ってコップの水をこぼした時、「ママ、また怒ると‥?」と恐る恐る悲しげに聞いてきたことがありました。

他にも、なんでこんなことで怒鳴ってしまったんだろう、息子に申し訳なかったな、ということがたくさん思い返されます。

こんなにおうち時間が長くなる前は、そんな些細なことで怒ることはあまりなかったような‥。

実は私が息子に話しかけていた言葉だった!

それにしても、この言葉の意味を本当に分かっているのでしょうか。

そうだったらもちろん嬉しいのですが、まだ3歳‥そこは疑問に残るところです。

そこで私が意味を分かっているのか尋ねると、一冊のアルバムを持ってきた息子。

私はアルバム作りが好きで、時間に余裕がある時は息子の写真を切り貼りして、メッセージを書いたりデコレーションしたりして楽しんでいました。

1ページ目には、息子が私のお腹に来てくれた時のエコー写真と生後数日の写真。

そこには「うまれてきてくれてありがとう」とメッセージが添えられています。

そう、それは私が息子に向けて書いた言葉でした。

日々に追われ私はすっかり忘れていたのですが、息子は覚えていたのです。

寝る前には、このアルバムを二人で見ながら「今日もありがとね。うまれてきてくれてありがとね」と私は息子に話しかけていました。

いつ頃から、この儀式がなくなってしまったのでしょう‥。

夜はとにかく早く寝て欲しくて、無理やり寝かせることも増えていたように思います。

息子からのプレゼント

この日から、寝る時にはまた「今日もありがとね。うまれてきてくれてありがとね」と息子に伝えるようにしました。

すると息子は安心したように微笑みながら目を閉じます。

日中遊んでいる時も、なるべく他のことは考えず、息子との遊びに集中しました。

今しかない子どもとの時間を思い切り楽しもうと思ったのです。

子どもは、親がどれだけ真剣に自分と向き合っているのかお見通しなのでしょう。

それからは、息子も私を困らせることはあまりせず、私が怒ることも少なくなったように思います。

日中は子どもとの時間、夜は仕事、と気持ちの切り替えができるようになり、生活リズムも整ってきたのでストレスも減りました!

そして偶然にも、もうすぐ母の日。

この言葉は、息子からの最高のプレゼントとなりました。

ライター とこしまゆき